第27回折り紙の科学・数学・教育研究集会 in東京
イベントは終了しました
研究集会について
折り紙の研究は、歴史、数学、工学、計算機科学、教育などの分野と結びついて、学際的な(学問の分野を越えた)広がりを持っています。日本折紙学会では、広く各分野の研究者と連携し、定期的に研究集会を開催しています。
研究集会の成果は、機関誌『折紙探偵団』の記事、会員特別配布資料、論文集『折り紙の科学』に反映されます。
「折り紙の科学・数学・教育研究集会」という長い名前は、1989年に物理学者・故藤田文章氏の提案により始まり、2018年までに不定期に合計7回行われた国際会議の名称にちなんでいます。(同会議は、第3回以降「The International Meeting of Origami Science, Math, and Education」(折り紙の科学・数学・教育国際会議)という名称となっています) なお、ここでの「科学」は自然科学に限られるものではなく、歴史研究などの人文科学研究も含まれています。
概要
内容は変更になることがあります。
会の終了後に懇親会を行います。
- 10:00-10:05 インフォメーションなど
- 10:05-10:30 単頂点展開図の最小強制集合
- 大内康治、上原 隆平
本研究では、n本の折り筋からなる平坦折り可能な山谷付き単頂点展開図に対する最小強制集合の要素数がn/2またはn/2+1であることを示し、1次元折り紙における最小強制集合を求める手法を基にして、単頂点展開図の最小強制集合を求める手法を考案した。強制集合は折り筋の部分集合で、与えられた山谷割り当ての通りに強制集合を折ると他の折り筋の山谷割り当てが与えられた通りに一意に定まり、平坦折りが得られる。 - 10:30-10:45 仕切りのある正四面体の展開図
- 奈良知惠
正四面体の重心と、各辺とで作る6枚の二等辺三角形による分割面をもつ「仕切りのある正四面体」について、(重なりのない)辺展開図を求める。多面体の場合は辺グラフの双対グラフを作り、その全域木によって(重なりを許す)展開図が求められるが、ここでは、各辺に3個の三角形の面が接続するためハイパーグラフとなり、しかも重心に接続する三角形の内角の和は360度を超えるので、場合分けによる初等的な方法を用いる。 - 10:45-11:15 カレイドサイクルを連結して作る変身立体構造
- 天童智也
カレイドサイクルとは、一般には四面体をヒンジで繋げてリング状にしたもので、バブルリングのような回転を無限に繰り返すことができる構造が特徴である。今回の発表では四面体以外のものも含めて、カレイドサイクルと呼ぶ。カレイドサイクルを手軽に組み立てられるシンプルな2種類のパーツと、そのパーツを複雑に組み合わせてカレイドサイクルを連結し、様々な形状に変幻自在に変身する立体構造について紹介する。 - 11:15-11:45 折り紙タービン その後
- 日詰明男
昨年12月は「折り紙タービン」とその変奏としてDNAモデル、カライドサイクル的なオブジェ、一般のテトラへリックス、そして音楽への展開を発表しました。今回は新たに折り紙タービンのトーラスと結び目を作りました。独特の動きを見せ、台風のモデルようでもあり、生き物のようでもあり。また15枚の三角形で構成されるトーラスは、メビウスの帯状となり、やはりカライドサイクルのような動きをします。 - 11:45-13:00 昼休み
- 13:00-13:30 Lillian Oppenheimerの人生と折り紙
- 松浦英子
origamiという言葉を国際的にしたLillian Oppenheimerについて、日本ではその詳細があまり知られていない。本報告では、Lillianを1989年に取材したビデオ “My Life”のPart 1から得られた情報を主に用いて、Lillianが折り紙をどのように捉えていたか、また彼女に影響を与えた人々との関係に触れながらOrigami Center設立までの経緯を明らかにする。 - 13:30-13:55 平織りの作成を支援する対話的なボロノイ図の作成
- 山本陽平、三谷純
幾何学的なタイルの並びを折り紙で表現する手法として平織り(Origami Tessellation)が知られている。本研究では、単色の図形を表現する平織りの作成を目指す。本報告では、ボロノイ図から平織りの展開図を設計できることに着目し、ボロノイ図の各タイルに二値を割り当てた図形を対話的に作成する手法を提案するとともに、実際に作成した幾つかの平織りの作例を紹介する。 - 13:55-14:25 折り図製図専用ソフトウェア「DIAMOND」の紹介
- 森末圭
折り図を製図するための専用ソフトウェアは存在しない。そのため、費用・時間コストに関して問題がある。 一方で、展開図製図専用のソフトウェアの開発が近年発達し、折り畳み形状の予想を行うという折り紙独特の機能も比較的容易に実現されている。そこで「DIAMOND」は、折り工程毎に展開図を製図することで、折り図の製図を容易にする。 - 14:25-14:35 休憩
- 14:35-14:55 ホール問題における大域的に平坦折り可能な解の列挙
- 中里陸、三谷純
折り紙設計におけるホール問題とは、折り線の配置が定まっていない領域に、どのような折り線を配置すればよいかを考える問題である。平坦折り紙において、ホール問題の解を生成するアルゴリズムがすでに知られているが、それらが大域的に平坦折り可能であることが保証されていない。そこで本研究では、既存のアルゴリズムを実装するとともに、大域的に平坦折り可能な山谷割り当てを持つ展開図を出力する機能の追加を行った。 - 14:55-15:15 2通りのrulingをもつ剛体曲線折り
- 渡辺優香、三谷純
曲線折りは、平面上の折り線が同じでも、折り角度や3次元的な捻りにより、紙の湾曲方向、つまりrulingが変化し、様々な3次元形状が作り出される。一方、剛体折りモデルでは、折り線とrulingをヒンジとみなすことで曲線折りを近似できるが、rulingは固定である。本提案では、1枚の曲線折りに2通りのrulingをもたせることで、厚みをもちつつ複数の形状になり得る剛体折りのサンプル模型を紹介する。 - 15:15-15:45 一定厚のパネルで構成される二方向平坦折り可能な剛体折紙
- 下田悠太、舘知宏、佐藤淳
剛体折紙を建築など大きい構造に応用するとき、パネルの厚みが問題となる。単一の厚みのパネルで折りたたみ可能な変形機構として、egg boxとその一般化を取り上げる。折りたたむために必要な拘束条件を明らかにして、その条件を満たす形状のバリエーションについて検討した。また、この構造を用いた仮設建築物のデザイン提案を行う。 - 15:45-16:05 複層の樹脂サンドイッチパネルによる剛体折紙アーチ
- 舘知宏、安藤顕祐、重松瑞樹、森島敏之
剛体折り可能なシートを複数組み合わせてチューブ状の空間を構成することで、展開可能かつ剛性を持つ構造が作れる。このような展開可能かつ剛な構造物にアーチ状の曲率をもたせることで、仮設建築物に応用する提案を行う。また厚みを持った軽量な樹脂サンドイッチパネルに折り線加工を行うことで製作した実スケールの構造物について報告する。 - 16:05-16:30 複合材を用いた軽量折紙展開構造物
- 安藤顕祐、出水文二、重松瑞樹、玉井宏樹、松尾淳、水田悠生、宮田武志、定延治朗、須藤海、舘知宏
繊維強化プラスチック(FRP)の複合材を用いた、軽量な展開構造物を提案する。剛性の高いCFRPのパネルの間に柔らかいマトリクス材のヒンジが埋め込まれた折り線レイアウトを平面状態において行うことによって、折り目のついたシート状のモジュールを一体成型した。多目的最適化による形状設計、座屈解析と展開機構解析、ファブリケーションプロセス、IASSでのパビリオン(片持ちキャノピー)展示について報告する。 - 16:30-17:00 飛び入り発表など
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