【対面講義】生成と多重視点の仏教学:「論争」から考える日本仏教の思想 第二十回(近世編4) in京都

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【対面講義】生成と多重視点の仏教学:「論争」から考える日本仏教の思想 第二十回(近世編4)

2021/4/17(土) 16:00~2021/4/17(土) 18:00

上七軒文庫

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シリーズの概要
 このシリーズ講義を通じて、様々な「視点」(パースペクティブ)とその切り替えを鍵に、日本仏教の思想について考えてみたいと思います。
 例えば真言密教と空海、専修念仏と法然などが分かりやすいですが、我々はしばしば、個別の仏教思想と僧個人の密接な繋がりを前提に仏教の歴史を考えます。しかし、それこそ真言密教を空海の思索や内面の産物とするように、それぞれの思想を個々の僧に還元してよいか疑問は尽きません。
 それは、決して歴史的な「視点」ではなく、むしろ近代の我々が考案した思想史の「視点」なのではないでしょうか?詳しくは講義内で紹介しますが、そのような我々の近代の「視点」を打ち砕く歴史的な物証は、既に多数発見されています。
 したがって、むしろ次のように考えるべきかも知れません。
 奈良・平安から江戸・明治までの日本仏教の歴史をふりかえるに、それまでにない斬新な仏教理解が登場する背景として、常に僧達の「多重視点」(マルチ・ペースペクティブ)が存在しました。その「多重視点」の交差から、真言密教も、天台本覚思想も、専修念仏も、純粋禅も生成してきました。
(あるいは、我々の「多重視点」も交差し、新たな仏教の理解を生成し続けているのかも知れません。)
 僧達の「多重視点」がもっとも鮮明に観察できる事象がなにかといえば、彼らの間の「論義」「談義」、広義の「論争」でしょう。インドや中国、チベットと同じく、日本の仏教にも長い論争の歴史があります。それは奈良から平安時代の初めにかけて輸入された「空有の諍論」に始まり、中世の諸宗の組織的で洗練された論義の伝統、そして近世のキリスト教を対象とする異端論争へつながっていきます。
 本講義では、上に述べた「視点」や「多重視点」をキーワードに日本仏教の論争の歴史を概観し、その思想の生成の局面についてお話します。

講義の概要
 シリーズ講義のポイントとなる日本仏教史上の論争を紹介しておくと、次の通りです。
  ①奈良末から平安初期にかけての教学論争「諍論」(徳一、空海、最澄、安然が関わった論争)
  ②鎌倉~南北朝期の問答「論義」
  ③室町~江戸期の諸宗教の論争「宗論」(キリスト教を相手とする論争等)
 第1回からここまでの講義を通じて、①と②、および③の一部についてお話してまいりました。
 第20回の講義では、③の中でも、特に江戸時代の真言宗における論争と知的営みについてお話したいと思います。
 江戸時代の初~中期の真言宗では、緻密な文献の読解に基づいて新たな教理解釈を展開した「自由学派」と呼ばれる僧達のグループが、大きな影響力を持ったといわれます。
 本講義では、その「自由学派」の中心人物と呼ばれる真言僧、曇寂(1674~1742)の活動に注目し、この時代の真言宗の文献学と教理解釈学、それらを支える批判精神の実態がいかなるものか、その影響力も含めて考察を試みます。
 それら一連の考察を通じて、江戸時代の学問僧達の知的レベルの高さをお伝えしたいとも考えています。

担当講師
亀山隆彦(龍谷大学非常勤講師、京都大学研究員)

参考図書

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2021/3/25(木) 22:00~

2021/4/17(土) 13:00

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【対面講義】生成と多重視点の仏教学:「論争」から考える日本仏教の思想 第二十回(近世編4)《一般》

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【対面講義】生成と多重視点の仏教学:「論争」から考える日本仏教の思想 第二十回(近世編4)《学割》

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