「やっぱり知りたい!社会学 – M.ウェーバー & E.デュルケーム –」第3回 社会と個人 in京都
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「やっぱり知りたい!社会学 – M.ウェーバー & E.デュルケーム –」
この講座では、社会学の基礎を築いた2名の社会学者、M. ウェーバー(Max Weber、1864~1920)とE. デュルケーム(Émile Durkheim、1858~1917)を取り上げます。
社会学と聞くと、社会問題を統計やインタビューを駆使して分析する真面目な学問というイメージを抱く方もいれば、サブカルや現代社会を専門用語で颯爽と批評する少し胡散臭い研究を思い浮かべる人もいるでしょう。実際、どちらの印象も社会学の一面を捉えているので、個人的には「こっちの研究は社会学ではない」と断言するのは難しいと思います。それにしても、これほど多様な印象を抱かれてしまう学問はおそらく社会学だけでしょう。ですが、このように真逆の印象を抱かせる研究があるにもかかわらず、それらが共に「社会学」だといえるのは、いったいなぜなのでしょうか?
本講座では、最新の社会学の研究成果ではなく、ウェーバーとデュルケームという古典的な社会学者を通して、この素朴な疑問の答えを探してみたいと思います。なぜなら両者の著作には「社会学的な思考のポイント」が凝縮されており、それらが今の社会学の現状を理解するうえでも重要なヒントになると考えられるからです。単なる学説史的な紹介に留まらず、2人を毎回一つの観点から見比べて社会学の輪郭を多角的に描くことが、この講座の目標です。
第1回 現在へのまなざし・・・2017年8月26日(土) 19:00-21:00 終了いたしました。
初回では、同時代人であるウェーバーとデュルケームの生きていた時代背景に触れながら、彼らの代表的な著作である『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』と『自殺論』を概観し、両者に共通する「現在へのまなざし」について考えてみます。
第2回 科学であること・・・2017年9月24日(日) 19:00-21:00 終了いたしました。
2回目は、ウェーバーの『社会科学と社会政策における認識の客観性』とデュルケームの『社会学的方法の基準』をメインテクストに、社会学が科学として成立するための条件を、彼らがどのように考えていたのかについて検討します。
第3回 社会と個人・・・2017年10月21日(土) 19:00-21:00
3回目には、社会学の根本にある「ミクロ‐マクロ・リンク」という問題から、ウェーバーとデュルケームを比較します。彼らは基本的に相補的な視点や方法を使っていますが、両者はともに「社会と個人」を巧みに結びつけた研究をしていました。そのことを初回で扱った2冊のテクストに立ち戻って考察したいと思います。
ナビゲーター:
京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程
所属研究室HP
初級:竹内洋『社会学の名著30』(ちくま新書)
この本では、著者が実際に読んでみておもしろいと思った社会学の代表的な著作30冊の概要が、平易なことばで解説されています。どの著作についても10ページ弱で簡潔にまとまっているので、興味があるものから気軽に読むことができるのもメリットです。
中級:那須壽編、『クロニクル社会学――人と理論の魅力を語る』(有斐閣アルマ)
社会学の主要な論者を1章ずつ紹介している教科書で、わかりやすく書かれていながらも主要な概念は網羅されています。社会学の教科書はテーマ別でまとめられることが多いのですが、それに対して本書では、各論者の主張の近さと年代順で章が構成されていて、学説史的に読むことができる点が特徴です。
上級:M. ウェーバー、大塚久雄『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』(岩波文庫)
E. デュルケーム、宮島喬『自殺論』(中公文庫)
本講座でも中心的に扱う予定のウェーバー・デュルケームの代表的な著作で、各回で取り扱う3つの視点のすべてが集約されているといえます。難しい部分もあるかとはありますが、興味を持っていただけたなら、ぜひトライしてもらいたいです。
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「やっぱり知りたい!社会学 – M.ウェーバー & E.デュルケーム –」第3回 社会と個人
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