【オンライン講義】『成唯識論』を読む 第7回(講師:師茂樹)
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『成唯識論』(じょうゆいしきろん)は、唯識思想を大成したとされる世親(ヴァスバンドゥ)の『唯識三十頌』に対する注釈書を、三蔵法師・玄奘(602-664)が編集・翻訳したとされる文献です。冒頭(第1〜2巻)で我(アートマン)と法(ダルマ)の実在を主張する諸説を徹底的に批判したあと、唯識思想の大きな特徴である八識説、すなわちアーラヤ識(第2〜4巻)、マナ識(第4〜5巻)、六識(眼識・耳識・鼻識・舌識・身識・意識)と煩悩などの心所法(第5〜7巻)について説明されます。続いて、あらゆるものが識を離れないこと(一切唯識)について説明され(第7〜8巻)、空思想の唯識思想的説明である三性・三無性説が説かれます(第8〜9巻)。そして最後の第10巻では、修行の階梯が明らかにされます。
東アジアにおける唯識思想はこの『成唯識論』の注釈・解釈を中心に発展しました。前近代の日本仏教において大きな勢力を持っていた興福寺が、根本聖典の一つとしていたことでも知られています。東アジア仏教、日本仏教を考える上で大変重要な文献です。
これほど重要なテキストでありながら、現在のところ『成唯識論』を手軽に読めるような状況ではありません。本講義は、『成唯識論』の通読を試みるものです(したがって、全何回になるかはわかりません)。あまり細かい議論を追いかけることはせず、最後までたどり着くことを目指します。
※ テキストは講師が用意します。
講師:師 茂樹
- 佐伯定胤校『新導成唯識論』(法隆寺)
- 岩田教圓編『仏教大系 成唯識論 会本』(中山書房仏書林)
- 太田久紀『成唯識論要講 護法正義を中心として』第1〜4巻(中山書房仏書林、1999〜2000年) ※『成唯識論』の重要部分を中心に解説。
- 廣澤隆之『『唯識三十頌』を読む』(大正大学出版会、2005年) ※『成唯識論』の元となった『唯識三十頌』を解説。
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