やっぱり知りたい!メタ倫理学 in京都
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やっぱり知りたい!メタ倫理学
私たちのうちのほとんどの人は、善いことと悪いことの判断がつきますし、それに基づいて子供にも物事の善し悪しを教えています。友達のために何かをしてあげるのは善いこと、彼らを裏切るのは悪いこと、といった風に。ですが、その子供に「でも「善い」「悪い」って何なの?
「善い」「悪い」って誰が決めているの?
どうして「悪い」ことはしちゃいけないの?」と聞かれると、戸惑ってしまいはしないでしょうか。そして、「じゃあ「善い」「悪い」がなんだかわからないのに、善いことと悪いことの判断をしているの?」と言われると、もうすっかり困ってしまいはしないでしょうか。
そこで登場するのが「メタ倫理学」という学問です。メタ倫理学は倫理や道徳についてメタ的な視点から、要するに一歩後ろから、あれこれ考える方法です。そこでは善悪の基準とか裏切りは悪いことかといった問題よりも、「善い」「悪い」という言葉のそもそもの意味を考えたり、善悪の存在そのものについて考えたりします。一方には、本当の意味ではこの世に善も悪も存在せず、それらは私たち人間が作り出したものに過ぎないという考え方があります。ここでは「善い」は私たちの「役に立つ」とか私たちにとって「好ましい」といった意味しかもたないかもしれません。しかし、もう一方には、私たちがどう考えようと善いものは善く、悪いものは悪い、という考え方があります。こちらの場合には、役に立とうが立つまいが、やらなければならないことが善いこと、やってはいけないことが悪いこと、と言われるかもしれません。
もちろん、私たちはそこまで考えることなく、日々、物事の善し悪しを判断しています。ですが、時に人の生き方をも左右するような倫理の事柄について、本当のところはよくわからないままで判断していてもいいのでしょうか。個人であれ企業であれ国家であれ、何かと倫理が問われることが多い昨今、誰もが大事だと思うけれども、改めて考えてみるとなんだかよくわからない、そんな私たちの「倫理」について、一歩下がって一緒に考えてみませんか。(ナビゲーター:佐藤岳詩)
1979年北海道岩見沢市生まれ。熊本大学大学院人文社会科学研究科准教授。専門はメタ倫理学および応用倫理学(エンハンスメントの倫理)。主な著作に『R.M.ヘアの道徳哲学』(勁草書房 2012年)、『メタ倫理学入門 ~ 道徳のそもそもを考える』(勁草書房 2017年)、『メタ倫理学の最前線』(「非認知主義についての論争」担当 蝶名林亮編著 勁草書房 2019年)など。
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