第134回 詩の読書会「ポエトリーカフェ〈中原中也 篇〉」(定員16名)

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第134回 詩の読書会「ポエトリーカフェ〈中原中也 篇〉」(定員16名)

(定員 =18名 に変更しました!)

2021/10/24(日) 15:00~2021/10/24(日) 17:30

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Zoomを使った、気さくな詩の学び場です。

今回は生粋の詩人、山口県出身の中原中也(1907-1937)をとりあげます。

中也は、成績優秀な子ども時代をへて十代より文学に傾倒。短歌作りを始め、文学熱が高じて勉学を放棄、十代中頃より詩作にのめりこみます。ダダ風の詩から、さまざまな思惟をうつくしい調べにのせた〈抒情詩〉へ。30歳の若さで世を去った、早熟老成の詩人がのこした詩集は『山羊の歌』(1934)、『在りし日の歌』(1938) の二冊。かれの詩には、人間の生の原初の感情がぎゅっとつまっているようで。不思議なほど素直に心にしみます。

中也、没後84年のたったいま、かれの詩をみなで読んでみませんか。

この会では、Pippoが作家の生涯を紹介しつつ、みなさまとともに詩をよみ(お一人ずつ朗読、感想など)自由に語らってゆきます。中也をお好きなかたも、気になるけどあまりよく知らない、というかたも大歓迎!(知識・予習なしでもOK)
どうぞ、どなたでもお気がるにご参加くださいね。

*1:会で使用する〈年譜・テキスト〉は事前にpdfにてご送付します。紙のテキストでご希望のかたには郵送いたします(その場合、10/18(月)までにお申しつけください)。
*2:受付後、開催日の前日にミーティングルームのURLをご送付します。
*3:Zoomのミーティングルームは開催の30分前(14:30)に開場します。音声・カメラなど不安なかたはテストできますので、お早めにお入りください。

*********
〈詩や短歌をチョコっとご紹介〉

初期短歌・十代中頃

冬去れよそしたら雲雀がなくだらう桜もさくだらう

芸術を遊びごとだと思つてるその心こそあはれなりけり

ユラユラと曇れる空を指してゆく淡き煙よどこまでゆくか

見ゆるもの聞ゆるものが淋しかり歌にも詩にもなりはせざりき

天下の人これきけといふざまをして山に登ればハモニカ吹けり

人みなを殺してみたき我が心その心我に神を示せり

猫をいだきややに久しく撫でやりぬすべての自信萎びゆきし日

***

「サーカス」より(抄)

幾時代かがありまして
  茶色い戦争ありました

幾時代かがありまして
  冬は疾風 吹きました

幾時代かがありまして
  今夜此処での一と殷盛り
    今夜此処での一と殷盛り

サーカス小屋は高い梁
  そこに一つのブランコだ
見えるともないブランコだ

頭倒さに手を垂れて
  汚れ木綿の屋蓋(やね)のもと
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん

***

「宿酔(ふつかよい)」

朝、鈍い日が照ってて
  風がある。
千の天使が
  バスケットボールする。

私は目をつむる、
   かなしい酔いだ。
もう不用になったストーヴが
  白っぽく銹びている。

朝、鈍い日が照ってて
  風がある。
千の天使が
  バスケットボールする。

***

「一つのメルヘン」

秋の夜は、はるかの彼方に、
小石ばかりの、河原があって、
それに陽は、さらさらと
さらさらと射しているのでありました。

陽といっても、まるで硅石か何かのようで、
非常な個体の粉末のようで、
さればこそ、さらさらと
かすかな音を立ててもいるのでした。

さて小石の上に、今しも一つの蝶がとまり、
淡い、それでいてくっきりとした
影を落としているのでした。

やがてその蝶がみえなくなると、いつのまにか、
今迄流れてもいなかった川床に、水は
さらさらと、さらさらと流れているのでありました……

***

「また来ん春……」

また来ん春と人は云う
しかし私は辛いのだ
春が来たって何になろ
あの子が返って来るじゃない

おもえば今年の五月には
おまえを抱いて動物園
象を見せても猫(にゃあ)といい
鳥を見せても猫だった

最後に見せた鹿だけは
角によっぽど惹かれてか
何とも云わず 眺めてた

ほんにおまえもあの時は
此の世の光のただ中に
立って眺めていたっけが……


【参考文献】
『中原中也全詩歌集(上・下)』(講談社文芸文庫)
『中原中也詩集』(岩波文庫)

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【キャンセル待ち】【第134回】ポエトリーカフェ〈中原中也 篇〉(Zoomを使った詩の読書会)

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【第134回】ポエトリーカフェ〈中原中也 篇〉(Zoomを使った詩の読書会)

[販売期間] 9/11(土) 15:00~10/22(金) 16:00

1,200円

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