TASTEオンライン講座:ダンサーと摂食障害
審美系スポーツ競技種目では、技の正確さ・表現の豊かさや美しさなどがパフォーマンスの良し悪しの基準となります。そのため、体重や体型を維持・管理しようとする高い意識や欲求が摂食障害のリスクを高めると報告されています。中でも摂食障害の発症率が高いダンスの世界では、8人に1人が拒食症や過食症を患っているとされ、バレエでは発症率が6人に1人と、さらに高くなっています。その背景には、ダンサーに適した性格・性分、痩せを崇拝する業界、そして過度なトレーニングなどが関係しています。
本講座では、摂食障害を専門とする心理士と管理栄養士が、ダンス競技者に生じやすい心理的・栄養学的問題とその対処法について考察。ダンサー本人および指導者や治療者を対象に、ダンサーの健全な活動・実践に寄与するための治療と指導法について解説します。さらに、実際に摂食障害を体験したダンサーや指導者をゲストに招き、実体験に基づくダンス業界特有の危険因子と予防因子、治療に対する考えやアイデア、今後必要な取り組みについて情報を提供していただきます。
参考文献
J. Arcelus, G. Witcomb, A. Mitchell.Prevalence of eating disorders amongst dancers: a systemic review and meta-analysis.European eating disorders review.2014 Mar;22(2):92-101.
*ライブ配信チケット購入者には、ゲストの講演パートを含む1ヵ月間のアーカイブ視聴を提供します
*本講座は講師パートのみ録画し、後日、コエテコカレッジ(https://college.coeteco.jp/s/taste)にて販売します。その際、ゲストの講演パートは、録画映像ではなく、講義内容を文字起こししたPDFで提供します。
【対象】
ダンサーご本人やご家族、バレエやダンス等審美系スポーツ競技種目の指導者、摂食障害治療にかかわる専門職(医師、臨床心理士/公認心理師、看護師、栄養士/管理栄養士等)、教育・福祉職など
【プログラム】
1.はじめに
- ダンサーに関する統計および栄養についての情報
- ダンサーを取り巻く環境がなぜハイリスクとなるのか
3.考察と提案:心理士の立場から
- ダンスと摂食障害はどうして出会ってしまうのか
- ダンスレッスンを受ける我が子のサポート実例
- 摂食障害を予防する食事とは
- ダイエットをしないということ
6.質疑応答
【受講後の効果】
- ダンス競技者に生じやすい心理的・栄養学的問題について
- 摂食障害の発症率が高い背景
- 発症の背景にあるさまざまな要因
- ダンス業界特有の危険因子と予防因子
- ダンサーの健全な活動・実践に寄与するための治療と指導法
に関する理解が深まり、日々の指導・臨床現場で役立てることができます。
【講師】
荻原かおり(おぎわら・かおり)
臨床心理士、公認心理師
東京インターナショナルサイコセラピー・二子玉川オフィス
豪クイーンズランド大学卒業(BA (Hons) in Psychology)、お茶の水女子大学大学院博士前期課程修了。在日外国人のメンタルヘルスをサポートするNPOにて心理士として勤務したのち、2018年に仲間と合同で東京都内に心理オフィスを設立。子どもから成人までの摂食障害を中心に、さまざまなメンタルヘルスの問題へのカウンセリングを行っている。訳書に『家族の力で拒食を乗り越える—神経性やせ症の家族療法ガイド』(共監訳,星和書店刊)がある。
HP https://www.tip-nikotama.com
染原風生(そめはら・ふみ)
ダンサー・アスリート専門管理栄養士、摂食障害治療専門管理栄養士
DDD Centre for Recovery 代表
豪シドニー大学卒(BSc(Nutrition)/BAppSc (Exercise & Sports Science)。オーストラリア管理栄養士会(DAA)およびオーストラリア・ニュージーランド摂食障害協会(ANZAED)認定管理栄養士として、DAA摂食障害治療リーダーシップグループの研修部門をマネージし、スキルアップのためのワークショップを栄養士に提供している。ダンサーの摂食障害予防・治療のため、DDD Centre for Recoveryを2017年に設立。HAES Australia公認メンバーとして、HAESに基づくNon Diet Approachを摂食障害治療やダンサーのヘルスケアに活用するほか、日豪で栄養カウンセリングや講習会を行う。
HP https://dddcfr.com.au/
【ゲスト】
佐藤愛(さとう・あい)
DLS(Dancer’s Life Support.Com)代表
元豪州バレエ学校専属治療家、解剖学、エクササイズ講師。Dancer’s Life Support創立者として、エビデンスベースのバレエ上達と安全な指導法を伝える。著作多数。
HP https://www.dancerslifesupport.com/
大守美賀(おおもり・みか)
カナダナショナルバレエ学校に留学。卒業後、カナダ、ドイツ、デンマーク、フランスのバレエ団で踊る。現在はディズニーランド・パリにてダンサーとして活躍中。摂食障害(過食)に悩まされた経験を持つ。
小笠原麻子(おがさわら・あさこ)
臨床心理士、公認心理師
4歳から17歳までバレエを続けた娘を見守りつつ、発達に応じた情報の取得や価値観の涵養、バレエとも食べ物とも無理なく付き合う方法について模索してきた保護者。
チケット情報
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【2025/6/15_TASTEオンライン講座】ダンサーと摂食障害
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