第137回 詩の読書会「ポエトリーカフェ〈川崎洋 篇〉」(定員16名)
イベントは終了しました
Zoomを使った、気さくな詩の学び場です。
今回は、東京・品川出身の 川崎洋 (1930-2004)をとりあげます。
自由でユニークな発想、平易で明るい詩風。生の喜びやかなしみにそっと寄りそうような、川崎さんのさまざまな詩を、記憶しておられるかたもきっと多いことでしょう。
川崎さんは、1946年、16歳で詩作を開始。父の急逝により、大学を中退。労働に従事して家族を支えつつ、詩作を続行。23歳で、茨木のり子を誘い、同人詩誌「櫂」を創刊します(「櫂」にはのち、谷川俊太郎、吉野弘らも加わり、戦後の詩壇を牽引するような存在に)。1957年からは、文筆活動に専念。詩・エッセイ、放送台本、翻訳など、精力的に仕事を展開し、高見順賞、芸術選奨文部大臣賞など数々の賞を受賞。また「方言」に惹かれ、全国各地の「方言」採集に精を出したり(『日本方言詩集』)、海や魚を愛し、「釣り」を趣味としてたり(『魚名小詩集』)。1982年からは、新聞紙上で「こどもの詩」の選者もつとめ、人気を博し、児童の詩の育成にも尽力。日本語の美しさを表現、伝えることも終生のライフワークとしました。
新たな年のはじまりに。日々をそっと励ましてくれるような、川崎さんの詩を皆で読んでみませんか。
この会では、Pippoが詩人の生涯を紹介しつつ、みなさまとともに詩をよみ(お一人ずつ朗読、感想など)自由に語らってゆきます。川崎さんをお好きなかたも、気になるけどあまりよく知らない、というかたも大歓迎!(知識・予習なしでもOK)
どうぞ、どなたでもお気がるにご参加くださいね。
どうぞ、どなたでもお気がるにご参加くださいね。
★1月9日追記★
キャンセル待ちでお申込みの方々もいらっしゃり、1/30(日) 15時〜17:30 に少人数で、「ポエトリーカフェ・プチリターンズ〈川崎洋篇〉」を開催することに決めました(定員 10名様位)。
追加のチケットをご用意しましたので、お申込そびれたかた、また初めてのかたもどうぞお気軽にご参加くださいね。
※〈初ご参加のかたへ〉今回より、ZOOMでのポエトリーカフェの初ご参加枠を、もうけました(以前に喫茶店などでの会に参加したが、ZOOMの方は初というかたも適用されます)。初回のみ、500円です。体験お試しとして、ぜひご利用ください。
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〈詩をチョコっとご紹介〉
「にじ」
草の中にたたずんでいると
「あの人と貴方は結婚しよう
と考えていらっしゃいますね」
とゆう
「ええ」
と答えると
それでは
といって 空に
見事なにじがかかった
「どうかして」抄
夕陽
教えておくれ
どうして
坂の上に子供達が集まって
おまえを視るのか
どうして
子供達は
小さな頬の上に忙しく手を動かして
まるで
夕陽をそこにすりこむようにして
其処に
歌かおしゃべりか判らない喚声が
渦を巻くのか
「鳥」
あの鳥
あの鳥がはばたけば
鳥より先に
空が飛び
あの鳥がくちばしを開けば
鳥より先に
世界が歌い出す
あの鳥
(『川崎洋詩集』1968)
「花」
花の名だけは知っていて
花そのものは知らない
そんな花があります
愛という字は
よく知っているのですが
そして
愛そのものも
知っているつもりだけど
降るような花の下を行くと
いったい
何を知っているのか
と 急に思います
(『象』1976)
「これから」
これまでに
悔んでも悔みきれない傷あとを
いくつか しるしてしまった
もう どうにもならない
だが
これから
どうにかできる 書きこみのない
まっさらの頁があるのだ
と思おう
それに
きょうこの日から
いっさいがっさい なにもかも
新しくはじめて
なにわるいことがある
「ほほえみにはほほえみ」
ビールには枝豆
カレーライスには福神漬け
夕焼けには赤とんぼ
花には嵐
サンマには青い蜜柑の酢
アダムにはいちじくの葉
青空には白鳥
ライオンには縞馬
富士山には月見草
塀には落書
やくざには唐獅子牡丹
花見にはけんか
雪にはカラス
五寸釘には藁人形
ほほえみにはほほえみ
(『ほほえみにはほほえみ』)
************
*1:会で使用する〈年譜・テキスト〉は事前にpdfにてご送付します。紙のテキストでご希望のかたには郵送いたします(その場合、1/23(日)までに必ずお申しつけください)。
*2:受付後、開催日の前日にミーティングルームのURLをご送付します。
*3:Zoomのミーティングルームは開催の30分前(14:30)に開場します。音声・カメラなど不安なかたはテストできますので、お早めにお入りください。
*2:受付後、開催日の前日にミーティングルームのURLをご送付します。
*3:Zoomのミーティングルームは開催の30分前(14:30)に開場します。音声・カメラなど不安なかたはテストできますので、お早めにお入りください。
[ご参加にあたってのお願い]
*〈会で使用するテキスト〉は少人数の講座用に作成したものです。コピー配布や、第三者へ貸与など、受講目的以外の用途で使用することは、固くお控えください。
* 〈ポエトリーカフェ〉は、みなで詩や詩人にふれて、楽しむことを目的とした会です。他のご参加者のかたがたへの強い批判や否定、差別的な言動等はご遠慮くださいますよう、お願いいたします。
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予定枚数終了しました
チケット情報
このチケットは主催者が発行・販売します
〈キャンセル待ち〉【第137回】ポエトリーカフェ〈川崎洋 篇〉(Zoomを使った詩の読書会)
[販売期間] 12/18(土) 08:00~1/23(日) 08:00
無料
予定枚数終了
《初参加枠》【第137回】ポエトリーカフェ〈川崎洋 篇〉(Zoomを使った詩の読書会)
500円
予定枚数終了
《初参加枠》【第138回】1/30「ポエトリーカフェ・プチリターンズ〈川崎洋 篇〉」(Zoomを使った詩の読書会)
500円
予定枚数終了
【第137回】ポエトリーカフェ〈川崎洋 篇〉(Zoomを使った詩の読書会)
1,300円
予定枚数終了
【第138回】1/30「ポエトリーカフェ・プチリターンズ〈川崎洋 篇〉」(Zoomを使った詩の読書会)
1,300円
予定枚数終了
販売条件
*お申込→お支払い終了時点で受付完了です。 *キャンセルは、開催日の5日前(1/24日中)迄であれば、手数料など差し引いた額を返却いたします。それ以降は、ご返金不可となりますので、ご注意ください。
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