小林秀雄と人生を読む夕べ【その9】学問のよろこび:「考えるヒント」 in東京

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小林秀雄と人生を読む夕べ【その9】学問のよろこび:「考えるヒント」

(第1回/全3回)

2018/10/18(Thu) 18:50~2018/10/18(Thu) 20:30

Doors:2018/10/18(Thu) 18:30~

la kagu(ラカグ)2F レクチャースペースsoko

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 日本の近代批評の創始者・確立者として大きな足跡を残した小林秀雄は、深い思索と気風(きっぷ)のよい文章で、人生の教師としても仰がれ慕われました。その小林秀雄の主要な作品を順次取り上げ、小林秀雄とともに人生を読み味わっていく集いです。

 ご案内は、編集担当者として小林秀雄にじかに接していた新潮社の元編集者、池田雅延です。
 前半50分は各回の対象作品について池田氏がお話しします。後半40分は出席者全員での茶話会とし、池田氏が質問にお答えしたりしながら小林秀雄をより身近に感じるひとときを過ごします。

 講座「小林秀雄と人生を読む夕べ」、10月から始まる新シリーズは<学問のよろこび>です。
 シリーズ第1回は『考えるヒント』を取り上げます。昭和34(1959)年、小林氏が57歳の年、月刊誌「文藝春秋」に「好き嫌い」を書きました。翌月には「常識」を書き、この「常識」からは編集部によって「考えるヒント」と通しタイトルが打たれます。39年には、これらに「朝日新聞」のPR版に書いた「人形」「お月見」などを併せて単行本『考えるヒント』を刊行、たちまちベストセラ―になりました。
「文藝春秋」の連載では、前半には「読者」「漫画」「良心」など、身近な話題から入る文章もたくさんありましたが、次第に「学問」「徂徠」「弁名」など江戸の学者や学問にわたる文章がふえ、第1回から最終回までを通して読めば、かなりの比重が40年6月から「新潮」で書き始める「本居宣長」の準備におかれていたことがわかります。今回のla kaguでは、その江戸の学者や学問に言及された文章を取り上げます。
  

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小林秀雄と人生を読む夕べ
第9シリーズ<学問のよろこび> について
*( )内は、発表年月/当時の秀雄の年齢/新潮社刊「小林秀雄全作品」の所収巻

【1】2018年10月18日 考えるヒント (昭和34年5月~/57歳/第23・24集)

【2】2018年11月15日 人間の建設 (昭和40年10月/63歳/第25集)

「人間の建設」は、世界的数学者・岡潔氏との対話録です。岡氏が「毎日新聞」に連載した「春宵十話」を読んだ小林氏は、「数学を学ぶ喜びを食べて生きている」人の境地に感銘を受けたと絶讃しました。そして昭和40年8月16日、京都で初めて会った2人はたちまち意気投合、小林氏が「いまは学問が好きになるような教育をしていませんね。学問が好きという意味が全然わかっていないのじゃないかな」と切り出せば、岡氏は「学問を好むという意味が、いまの小中高等学校の先生方にわからないのですね。人は極端になにかをやれば、必ず好きになるという性質をもっています。好きにならぬのがむしろ不思議です」と応じて深夜の12時まで、個性について、知性について、情緒について、縦横無尽に叡智の盃を交わしあいました。そして単行本となるや、これもベストセラーになったのです。

【3】2018年12月20日 信ずることと知ること (昭和50年3月/72歳/第26集)

昭和30年代のはじめから、夏に九州で国民文化研究会の主催による学生青年合宿教室がひらかれていました。小林氏はそこへ、36年に初めて招かれて以来、都合5回にわたって出かけ、全国から集まった数百人の若者たちに語りかけました。「信ずることと知ること」は、49年、鹿児島県霧島での第19回教室で行った講演が基になっています。現代人は、超能力や超自然的といわれる出来事について聞かされると、嘲笑するか無視するか、いずれにしても真面目に向きあおうとしない、そういう態度はいけないと言い、小林氏が終生敬愛したフランスの哲学者ベルクソンの講演「生きている人のまぼろしと心霊研究」や、民俗学者・柳田國男の「故郷七十年」「山の人生」を引いて、私たちはこういう現象にどう向きあうべきかを語りました。


☆いずれも第3木曜日、時間は午後6時50分~8時30分を予定していますが、やむを得ぬ事情で変更する可能性があることをご了承ください。

※購入されたチケットは理由の如何を問わず、取替・変更・キャンセルはできません。ご了承ください。
※開場は開演の20分前です。


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今までの「小林秀雄と人生を読む夕べ」について

2014年10月から始まったこの集いは、<天才たちの劇><文学を読むI><美を求めて><文学を読むII><歴史と文学><文学を読むIII><美を求める心><文学を読む>と6作品ずつ読んできて、今年の10月から始まる第9シリーズは<学問のよろこび>です。このシリーズは全3回の講義となります。

*プロフィール
小林秀雄(こばやし・ひでお)
明治35年(1902)4月、東京に生れる。昭和4年(1929)27歳の夏、「様々なる意匠」によって文壇にデビュー、以来ほぼ半世紀、日本の近代批評の創始者、確立者として歩み続けた。昭和42年11月、文化勲章受章。昭和58年3月死去、80歳。
   
池田雅延(いけだ・まさのぶ)
昭和45年(1970)、新潮社に入り、「本居宣長」をはじめとする書籍の編集を通じて小林秀雄の肉声を聞き続けた。小林亡き後も第5次、第6次「小林秀雄全集」を編集、第6次全集では本文を新字体・新かなづかいで組み、全作品に脚注を施すなどの新機軸を打ち出した。

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2018/9/20(Thu) 12:00~

2018/10/18(Thu) 16:00

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Ticket Information

このチケットは主催者が発行・販売します

全3回通しチケット(茶菓つき)

8,400Yen

第1回チケット(茶菓つき)

3,000Yen

第1回神楽坂ブック倶楽部会員限定(茶菓つき)

2,800Yen

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